こんにちは、佐佐木 由美子です。
先日、「ミドル世代(ミドル層)」は何歳から何歳までを指すのか?ということについて、ふと考えました。
ミドル世代の年齢については、明確な定義はなく、媒体によって異なります。
かつては、30代半ば~40代を指すことが多い印象がありましたが、現在は50代半ばまで広がっています。人材市場では、一般に35歳~54歳までをミドル市場として捉えることが多いと言えるでしょう。
例えば、東京しごとセンターでは30歳から54歳までを「ミドル」、55歳以上を「シニア」と定義しています。
一方、株式会社リクルートが発表している『ミドル世代の転職動向』においては、ミドル世代を「40~59 歳」としています。この調査をみて、「定年が視野に入ってくる55歳~59歳をミドルに含めるのだな」、と新鮮に感じました。
では、高齢者(シニア)は何歳からを指すのでしょう?
こちらも実は明確な定義はなく、各法律や媒体ごとに捉え方が異なりますが、日本では一般的に「65歳」からを高齢者と捉えます。
年金の受給開始年齢は、原則65歳からと考えると、わかりやすいかもしれません。
ちなみに、「高齢者の医療の確保に関する法律」では65歳以上を高齢者と定義(このうち65~74歳を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者)し、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」では55歳以上を高齢者、中高年齢者を45歳以上としています。
なお、世界保健機関(WHO)では65歳以上を高齢者と定義しています。
健康寿命も延びているなかで、高齢者の定義も見直すべきでは?という意見もあります。
日本老年学会が今年6月に公表した「高齢者および高齢社会に関する検討ワーキンググループ」報告書では、医師や研究者らが寿命や暮らしぶりなどを分析し、高齢者の定義を65歳以上から75歳以上に改めることを提言しました。
この点に関しては、適用する法律ごとに定義は考えていく必要があるだろうと感じます。
いずれにしても、人生100年時代と言われる中で、ミドル世代の年齢層が引き上がってきているのは、自然な流れといえるでしょう。
シニアの前にミドルシニアを
話は冒頭に戻りますが、「ミドル世代」について、私なりに改めて考えてみました。
個人的には、今のところ以下の区分が適当かと思っています。
35歳~54歳:ミドル世代
55歳~64歳:ミドルシニア世代
65歳以降: シニア世代
年齢で区切ることが適切ではない場面も往々にしてありますし、年齢によって差別が生じる「エイジズム」は決して許容されるべきものではありません。
日本では、何かというと年齢が出てくるところに、日頃から違和感があることは否めません。
これらは、あくまでも世代を指すときの目安であることは申し添えておきます。