こんにちは、佐佐木 由美子です。
クリスマスの時期になると、毎年のように観る映画があります。
それは、2004年に公開された「ポーラー・エクスプレス」(英題: The Polar Express)。
ロバート・ゼメキス監督によるフルCGアニメーションで、制作されてからかなりの時間が経ちますが、映像がとても美しく、色褪せることはありません。
車掌をはじめ主要な役のキャスト(声)はトム・ハンクス。ストーリーはもちろん、随所に流れる音楽が心に残ります。
この映画の原作、実は絵本です。原著は、クリス・ヴァン・オールズバーグ。翻訳は村上春樹氏によるもの。
ポーラー・エクスプレスのあらすじ
クリスマスイブの夜、サンタクロースを信じられなくなった少年のもとに、突如「ポーラー・エクスプレス」という名の蒸気機関車が現れます。
少年は驚きを隠せないないものの、思いきってその列車に乗ることにします。
そして、北極点を目指して、ほかの少年少女たちと共に冒険の旅へ出かけます。
途中、不思議な出来事やスリリングな体験をしながら、少年らは自分たちにとって大切なことに気づいていきます。
ご興味があれば、ぜひ映画を観て体感ください。
信じることの難しさ
私たちは大人になるにつれて、純粋な心を失い、少年のようにサンタクロースは実在しないものだと思うようになります。
これは、サンタクロースに限ったことではありません。
「目に見えないもの」をすべて疑うようになります。
旅の途中、サンタクロースを信じるか?という謎の男の質問に、少年はこう答えます。
「信じたい、でも……」
本当は、サンタクロースがいると信じたいのです。でも、心の中で疑いは晴れません。
これと似たようなことを、私たちは日々繰り返しているのではないでしょうか?
自分の内側から湧き出るもの、感じるもの、語りかけてくることに、耳を傾けようとしません。とても大事なことなのに。それどころか、ファンタジーだと切り捨て、目に見える現実が正しいことだと思い込もうとします。
なぜでしょうか。
少年は、「信じる」と決めました。
I believe.
力強く、「信じる」と言葉にすると、そこに、サンタクロースが現れます。
本当に手に入れたいものに出合うためには、それを心から信じることです。
形がなくて、目に見えなくても、ただ信じることから、すべては始まります。
「信じる」と言い切ることには、勇気が要ります。
子どもであれば、打算などなく純粋に信じられるものを、大人になると難しくなってしまうのは、なぜでしょう?
映画の最後、北極点から戻り家の前でポーラー・エクスプレスから降りるとき、車掌が少年にこう語りかけます。
「大事なのは列車の行先じゃない。乗ろうと決めたことだ」
この映画の最後に、「Believe」という曲が流れます。
Believe in what your heart is saying
Hear the melody that’s playing
There’s no time to waste
There’s so much to celebrate
Believe in what you feel inside
And give your dreams the wings to fly
You have everything you need
If you just believe
[Believe]より一部抜粋~Josh Groban
素敵な歌詞で、ジョシュ・グローバンの美しい声が際立っています。
余談ながら、Believeが収録されたアルバムは、私にとって冬の定番ソングです。
目に見えないものを信じることは、確かに難しいことです。
でも、自分の内なる声を大事にすること。
あなたが信じるなら、必要なものはすべて揃っています。