こんにちは、佐佐木 由美子です。
男性社員が産後パパ育休を取得し、雇用保険の「出生時育児休業給付金」を申請するケースは増えて
います。
初めて産後パパ育休を取る人が多いと思いますが、すぐに給付金が振り込まれるものだと考えていると、当てが外れてしまうかもしれません。
このエントリでは、知っておきたい給付金の振込タイミングについてお伝えします。
※2025年4月以降は支給申請が早期化へ。詳しくは、以下のエントリをご参照ください。
産後パパ育休を取るタイミング
「出生時育児休業」(通称「産後パパ育休」)は、子の出生後8週間以内に4週間(28日)まで取得することができます。
この8週間のうち、2回まで分割して取ることができるわけですが、現場での取得スタイルを見る限り、出生直後のタイミングでまとめて取られていることが多いように感じます。
産後パパ育休中は、一定の要件を満たすと、雇用保険の「出生時育児休業給付金」を受け取ることができます。
詳しい支給要件は、こちらのエントリをご覧ください。
申請期間との関係
それでは、産後パパ育休を子の出生直後に取ったとしましょう。
この場合、どのくらいのタイミングで出生時育児休業給付金が振り込まれると思いますか?
まず、産後パパ育休中に振り込まれることはありません。
一般には、休業が終了したら速やかに振り込まれるのだろう、と思われるのではないでしょうか。
しかし、申請期間は次のとおり決まっています。
子の出生日(出産予定日前に子が出生した場合にあっては当該出産予定日)から起算して8週間を経過する日の翌日からから起算して2か月を経過する日の属する月の末日となっています。※休業期間を対象とする賃金がある場合は当該賃金が支払われた後の申請
具体例で確認しましょう。
出産予定日(10月6日)よりも、実際の出産日(10月1日)が早まった場合で、出生日である10月1日から、産後パパ育休を28日間取った場合のケースです。
産後パパ育休は10月28日に終了しますが、その翌日から申請ができるわけではありません。
上記の考え方では、出産予定日から起算して8週間を経過する日の翌日からとなるため、実際に申請ができるのは上の例の場合は12月1日からとなります。
すぐに申請してスムーズに決定が下りた場合でも、支給決定後1週間ほど振り込まれるまでには時間がかかります。
つまり、10月に産後パパ育休を取った場合に、速やかに申請をしたとしても、本人に振り込まれるタイミングは12月の上中旬頃になります。
このように、実際の休業期間と振り込まれるタイミングには時差があるので、その点を理解したうえで家計を見積もっておいた方がよいでしょう。
ちなみに、産後パパ育休に引き続き、育児休業を取得されるケースもあるかもしれません。
この場合も、まず先に「出生時育児休業給付金」の手続きが完了してからでないと、「育児休業給付金」の申請をすることができません。
まとめ
「産後パパ育休を取ったのに、まだ給付金が振り込まれない…」とちょっと不安に感じてしまう人もいるかもしれません。
給付金に関してはその休業期間中にもらえない、というのは基本的な考えですが、産後パパ育休の場合は、他の給付金とは異なる申請タイミングとなっています。
そのため、すぐには振り込まれないものだと理解しておきましょう。そうすれば、余計に気を揉むこととありません。
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