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心に潤いを取り戻そう

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こんにちは、佐佐木 由美子です。

先月から引き続き、毎日暑いですね。

例年にない酷暑が続いていると思ったら、7月は日本の観測史上、最も平均気温が高かったとのこと。45年ぶりに記録を更新したそうです。

そして、ふと気づくと家の芝生が枯れているではありませんか。

水遣りはしていたつもりですが、圧倒的に水量が足りていなかったのでしょう。

いえ、正直に言うと、忙しさにかまけてちょっとサボってしまった日もありました。

それでも、見た目は緑をキープしていたので、大丈夫だろうと安直に考えていたのです。

ところが、気づいたときには、芝のごく一部が茶色くなり始め、そこからまるで火が燃え広がるように枯れてしまいました。

何と言うことでしょう……

毎日欠かすことなく、朝晩十分に水を与えていたら、こんな姿にはなっていなかったはず。

胸がチクチク痛みました。

芝生は根から水と養分を吸い上げて葉を伸ばして生きている植物。いざ環境が悪くなって生きるか死ぬかになったとき、一番大事な根を守ろうとします。

たとえその犠牲となって葉に水分が行き渡らないとしても、根だけは守って生き残ろうとします。

ですから、根が生き残っているなら、きっとまたよみがえってくれるはず。

人にも水は必要

これは、私たち人間もある意味同じかもしれません。

人は自ら水や食事を摂って、体内に栄養を補給して生きています。

それを怠れば、身体に異変をきたしてしまいます。

当たり前のことなので、誰もがわかってはいるはず。

けれど、「忙しいから」「面倒だから」「ちょっとくらい大丈夫」と言い訳をして、やり過ごしてしまうことはありませんか?

それでも、ある程度は続けられるかもしれません。見た目も特に変わらなければ、さらに過信して「こんなものだろう」と錯覚してしまうこともあるでしょう。

しかし、ある日突然、「おかしい」と感じる。そして、気づくとかなり危機的な状況になっていた……ということもあるのです。

真面目な人ほど、気をつけないといけません。

たとえば、仕事で過大な要求をされたとしましょう。通常であれば達成不能であろうことも、自分の寝食を削って期待に応えようとするなら、それは行き過ぎです。

本人の能力・責任に見合わない過大なノルマを与えるようなことは、パワーハラスメントに当たります。パワハラを受けてまで、頑張る必要などありません。

心身に不調の兆候が表れたとしたら、絶対に放っておいてはダメです。

私たちの中にある大事な根を守ること。

それこそが、いちばん優先すべきことなのです。

根をしっかりと守ったら、自分に十分な水と養分を与え続けること。

植物によっても良い栄養分は異なるように、私たちもエネルギーに転換できるだけの十分な養分は人それぞれに違います。

何をすれば元気になれるか、自分がいちばんよく知っていますよね?

私たちは、ついつい自分のことを後回しにしてしまうところがありますが、もっと自分を敬いましょう。

一人ひとり、かけがえのない存在なのです。

そして、自らに与え続けていれば、身体ばかりか心も潤い満たされます。

心に潤いを取り戻しましょう。

そうすれば、もっと周りの美しい風景に気づくことができます。

まだ、8月は始まったばかり。

芝生が青々とよみがえることを信じて、今日も水遣りに励みます。

執筆者プロフィール
佐佐木 由美子

社会保険労務士、文筆家、MBA。グレース・パートナーズ株式会社代表。働き方、キャリア&マネー、社会保障等をテーマに経済メディアや専門誌など多数寄稿。

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